エマーソンローダウンジャッキ EM-511C リリースバルブのOリング交換 Emerson lowdown jack release valve O-ring replacement

タイヤ交換をする時にいつも使っているエマーソンのローダウンジャッキですが、リリースバルブの所からオイル漏れがあり、オイルが減少したことによって正常にジャッキが上がらなくなってしまいました。

原因が O リングの劣化によるものなので、今回はリリースバルブの O リング交換とオイル追加の作業をします。

リリースバルブのOリング劣化によるオイル漏れで、ジャッキが正常に上がらないので修理してみた

今回修理する、エマーソンのローダウンジャッキはこのようなものです。

ローダウンジャッキを使う前には、通常タイプのエマーソンのジャッキを使っていました。ローダウンジャッキを使うことで、車の下回りに入りやすいので気に入っています。

通常タイプのものだと、ジャッキのボディが車の下回りに引っかかって作業に手間がかかることがあるので、ローダウンジャッキの方が入りやすく便利なことが多いなと思っています。

ローダウンジャッキでも、車高によっては入らないこともあるので、ジャッキアップする時には車の高さを上げるのにレールなどを用意しておくと、簡単にジャッキを挿入するスペースを確保できます。

オイル漏れの確認

このように、ケースの中にオイルが漏れています。

少し漏れている時は、もう少し大丈夫かなと思いしばらく使っていましたが。今回は、繰り返し漏れているうちに、オイルの量が足りなくなり限界となりました。

リリースバルブ

写真の、赤い丸の付いている部分がリリースバルブです。

今回は、この部分を外して作業してきます。まず先に、オイルを抜く作業をしておきましょう。

因みにリリースバルブをそのまま外すと、オイルが出てきます。オイルを受けるためのトレーなどを用意しておきます。オイルを抜かないで作業する時は、リリースバルブ側を高くして、オイルが漏れないようにしておくとそのまま作業できるかもしれません。

満タンにオイルが入っている場合は、結構オイルが出てくると思いますので注意しましょう。

今回の作業では、あらかじめオイル漏れがあったので、それほどオイルが漏れることはありませんでした(ほんの少量のオイルが出てきたくらいです)。ですので、オイルを抜かずにリリースバルブをそのまま取りました。

エアーベントバルブ

このエアベントバルブの位置から、オイルを抜いたり注入したりします。

リリースバルブ Oリング交換作業開始

それでは、これからリリースバルブの O リング交換作業を開始していこうと思います。

まずは、このリリースバルブを反時計回りに回し抜き取ります。リリースバルブを抜き取る際には、丁寧にゆっくりと作業すると良いでしょう。

勢いよく外してしまうと、部品をなくしてしまったりすることもあります。ゆっくりと作業することがポイントです。

リリースバルブを取り外すとこのような感じになっています。

ねじ切りの上の部分の溝に、 O リングがはまっているのが分かります。

写真ではわかりにくいかもしれませんが、 O リングが痩せて細くなっています。

今回の交換用の、 O リングはアストロプロダクツで購入しました。

サイズは、「6.0 X 3.0 mm」。値段は一袋で、150円程度だったと思います。

あらかじめ大きさをある程度計測しておいたので、多分これでハマるなということでこのサイズを購入しました。万が一サイズが合わない時は、もうひとサイズ違うものを購入しようかとこの時は考えていましたが、実際に交換するとこのサイズでぴったりでした。

Oリングを取り外すとこのような感じになります。

写真の上にある方の O リングは新品で、下にある少しオイルのついている方が古いOリングです。

下にある方が、少しやせ細っているのが分かるでしょうか??

この部分の O リングを取る際に使った道具は、精密ドライバーを使いました。

最初に通常のマイナスドライバーを使ったのですが、サイズが大きすぎてうまく外すことができません。

ですので、精密ドライバーのような細かい作業のできる、マイナスドライバーを用意しておくと作業がやりやすいです。

今回の作業では使っていませんが、このように紙を留めクリップを使っても作業がしやすいと思いますので紹介しておきます。

新しい O リングをはめたところです。この溝の部分に、しっかりと収まるように O リングをはめました。

このような感じで、 O リングの交換は完了です。

Oリングの交換自体はそれほど難しくありませんが、細かい作業のできるマイナスドライバーなどがなければ、結構苦戦して取り外すのが難しいと思います。道具だけ、しっかりと用意しておくと作業が簡単になります。

エアーベントバルブ取り外しと挿入の作業について

それでは、エアベントバルブを取り外しと挿入する時の、作業のポイントを少し説明したいと思います。

説明書にもオイルの交換方法が記載されているので、実際に作業する前に一読しておくと良いでしょう。

取り外しは簡単

エアベントバルブを取り外す作業なのですが、今回はウォーターポンププライヤーを使用して引き抜きました。引き抜き作業は割と簡単にできます。

バルブキャップを入れる時少し苦戦する

エアベントバルブを、はめる作業は少し苦戦するかと思います。手でただ上から押しつけるだけでは入りにくいので、エアベントバルブが穴にうまくハマるように斜めに挿入しマイナスドライバー(少し大きめの物が使いやすいと思います。)などで、360度からちょっとずつ押し込んでいくような感じで入れていくと上手くはまります。

オイル注入

それでは次に、オイルの補充作業をしようと思います。

見た目から分かるように、オイルが上から見ても本来の位置に液面が達していないくらい減っています。

オイルの補充をする時に、写真にあるようなジェットオイラーという道具を使いました。今回は、エンジンオイルが余っていたのでそれを使ったためにオイルを容器に移し替えて注入しています。

市販でガレージジャッキ用の、オイルが販売していますのでそれを購入すれば、そのまま注入しやすいような容器に入っています。

今回使用したオイルを注入するための容器は、アストロプロダクツでジェットオイラーというものを購入して使いました。値段は、250円くらいだったと思います。

しかし、今回の作業にはあまり向かなかったなという印象です。というのも手でしっかりと圧力をかけてオイルを出すタイプだったので、注入する間にずっと力を入れておかないと出てこなかったのが使いにくかったです。

オイルをただ入れて、ひっくり返してそのまま出てくるようなタイプのものを購入すれば、そちらの方が作業が楽でした。(次回作業するときはそちらのタイプの容器を購入しようと思っています)

ジャッキオイルはサラサラ系

ジャッキオイルはサラサラとしたタイプのものを使っています。粘度がとても柔らかいので、今回私はエンジンオイルを使っていますが、使ってみてオイルが合わないようであればすぐに市販で売っているジャッキオイルと交換しようと思っています。

オイルの硬さは、説明書などに書いてる場合がありますのでチェックしておくと良いでしょう。

このように説明書のところで、「エマーソン純正オイル」または同等の油圧用オイル(ISOVG 10-15)を使ってくださいということで記載されています。

今回はこのように、液面が見えるくらいのところまでオイルを入れました。

最終的に使ってみたら、少しオイルが多すぎるような感じがあったので、多少オイルを抜きました。

エア抜き作業

オイル注入作業が終わったら、エア抜き作業をします。

手順はこのように説明書にも書いてありますので、手順通りに作業すればエア抜きできます。

  1. 水平な地面の上で支持台を一番下まで下げてください。
  2. リリースバルブにハンドルを差し込み、反時計回りに回してください。(2-3回転)
  3. エアーベントバルブを外してください。
  4. 油圧ハンドルにハンドルを差し込み、上下に素早くを動かしてください。(5-6回)
  5. エア抜きが終わりましたら、エアーベントバルブを元の状態に戻してください。
  6. 保管する場合は、ハンドルでリリースバルブを時計回りにしっかりと閉めてください。

※ 正常に動作しない場合は2-3回同じ作業を繰り返してください

作業が終わったので、正常な動作をするか確認

Oリングを交換して、オイルも注入したので正常にローダウンジャッキが動くかどうか試してみました。

写真でわかるように、最大部分までしっかりとジャッキが上がるようになっています!!

この写真が、交換作業前の最大に上げることができた高さです。オイルが足りなく油圧がしっかりとかからなく、この程度の角度までしか上がっていませんでした。

このように今回の作業で、しっかりとローダウンジャッキが復活しました!これからもまた長く使えそうです。作業もそれほど難しくなく、無難に終了しました。

今回作業した流れのまとめ

  • オイルを抜く(私の場合は、今回はオイル漏れがひどかったのでオイルを抜かずに作業しました)
  • リリースバルブを外す
  • Oリングを交換する
  • オイルを注入
  • エア抜き
  • 動作確認

今回はこのような感じの手順で作業を進めました。

作業時間は、写真などを取りながら進めたので一時間半ぐらいかかったと思いますが、実際にスムーズに作業が進めば、40分程度で作業は完了すると思います。

O リングやエアーベントバルブの取り付けなどで、少し戸惑う部分があれば時間がかかるかもしれません。この部分の作業がうまくいかないようであれば、少し長く時間がかかるでしょう。